1つの文書を複数人で作成・編集できるオンラインサービス--「Quip」

 Quipは、複数の人で1つの文書を作成・編集できるオンラインサービスだ。iPhoneまたはiPad用のアプリが用意されているほか、ウェブからも利用できる。文書の編集履歴は自動的に記録され、自分を含めメンバー全員で確認できる。また、メンバーとはチャットのようにメッセージのやりとりができ、その履歴も残る。

 Quipを利用するためには、最初にメールアドレスとパスワードを登録して、アカウントを作成する必要がある。Quipに登録していないユーザーにメールを送って登録してもらうことも可能だ。自分の連絡先に追加されたメンバーがオンラインなのかオフラインなのかは、一目で分かるようになっている。

 iPhoneアプリでは、受信箱とデスクトップの2種類に画面が分かれている。画面の切り替えは、デスクトップ画面の場合、画面下部中央にあるQというアイコンを、画面上部に向かってスワイプする。受信箱が表示されている場合は、画面上部中央のQアイコンを、画面下部に向かってスワイプする。

  • デスクトップ画面。文書とフォルダがこの画面に並んで表示される。新規文書を作成するには、画面右下の+アイコンをタップする

  • 受信ボックス。文書の一覧のほか、メンバーとやりとりしたメッセージのスレッドもここに表示される

 さらに、文書を開いた状態で画面を右方向にスワイプすると、文書の編集履歴やその文書に関するメッセージが表示される。この画面遷移の方法が若干ややこしいのが難だ。メッセージを受信すると受信者に対してメールが送信されるので、メッセージを確認しようとするが、どこから確認すればいいのか分かりにくい。その点、ウェブ版の方が、シンプルな画面構成となっている。

  • 新規文書に画像を挿入しようとしたところ。「?」をタップして、写真を選択する。ただ、執筆時点では、画像を挿入した後、その画像の下に続けて文字列を入力しようとしてもできなかった

  • 表を挿入。また、他のメンバーへのメンションを挿入することもできる(表内にある、緑色の円にKellyと書いてあるタグの部分がメンション)

  • 文書の編集履歴。赤い部分が変更前、緑色の部分が変更後だ。

 文書には、画像や表を挿入できるほか、特定のメンバーへのメンションを入れたり、他の文書へのリンクを挿入することも可能だ。ただし、他の文書へのリンクを挿入しようとするときに表示される文書名の一覧が、iPhone版では文字化けしてしまう。ウェブ版では問題ない。

 文書は、フォルダに分けて管理することができる。フォルダ単位で、共有するメンバーを選択できる。誰とも共有しなければ、プライベートフォルダとして使用できる。狭いデスクトップを見やすく整理するには、文書をアーカイブしてアーカイブフォルダに収納する。

 まだ編集機能が荒削りで、特にiPhone版では小回りが効かなかったり、日本語の文書名が文字化けすることがあるなど、改善してほしい点は多いが、遠隔地にいる者同士で、同一文書をリアルタイムに編集できることのメリットは大きい。今後の発展に期待したい。

  • チャット画面。メッセージを受け取ると、指定したメールアドレスに、メッセージの内容が送信される。画面上部に出ている通知は、iPhoneのSNSでメッセージ通知を受け取ったところ

  • 文書を編集中のメンバーがいる場合、文書上にアイコンが表示される(「QUIPの使い方」という文書の上に2人分のアイコンが表示されている状態)

  • フォルダ作成画面。フォルダの名前と色を決定し、作成をタップすると、フォルダを共有するメンバーの選択画面が表示されるが、誰も選択せずにフォルダを作成することもできる

>>Quipのダウンロードはこちらから

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